たきものゑびすについて

ごあいさつ

京都名物「チリメン山椒」は、私の祖父と母の物語から生まれました。その本家で修行をし、三十年以上に渡って味の継承と、創造にたずさわっています。2011年にチリメン山椒の専門店「たきものゑびす」を創業して、現在では古都京都の花街・上七軒に本店を構えています。京都には、何十代、何百年と暖簾を守り続ける老舗がいくつもあります。伝統を守り続けることは、一見、頑なに変化を拒むように思われますが、老舗の本質はその対極にあり、時代の潮流を敏感に感じ、しなやかに進化し続けるからこそ、老舗として存在し続けられるのです。「たきものゑびす」は祖父から受け継いだ伝統の味に、私たちだからこそできる発想と創造を重ね、お客様に喜んでいただける商品を提供し続けるよう精進してまいります。

たきものゑびす店主 晴間 茂

チリメン山椒の発祥

当店のこだわり

創業より継ぎ足した出汁醤油で、独自の旨みに炊き上げました。

京都で長く親しまれる「チリメン山椒」は、店主の母から譲り受けた実山椒で、祖父が考案した家庭料理です。
シンプルな料理だからこそ、厳選した素材を使用。職人の手作業で、粒揃いのちりめんじゃこと色鮮やかな実山椒を、
創業から継ぎ足した出汁醤油で炊き上げています。

【素材について】

出汁醤油
チリメン山椒を炊いた醤油を創業より継ぎ足した、独自の出汁醤油。ちりめんじゃこ、実山椒、鰹、鮪、利尻昆布、羅臼昆布の6種の出汁が深い旨みを生む、当店だけの味です。
ちりめんじゃこ
その時期の良いじゃこを目利きが厳選。炊いたときにパリッとした食感が出て、見た目もきれいなように、小ぶりで細く、粒が揃ったじゃこであることが店主のこだわりです。
実山椒
鮮やかな緑色が特長の、和歌山県産の葡萄山椒を使用。丁寧にあく抜きをし、手作業で仕込んでいます。ピリリと爽やかな辛みはチリメン山椒に華を添える存在です。
昆布
希少価値が高く、「昆布の王様」とも呼ばれる北海道産の羅臼昆布を使用。濃厚な旨さと甘みがあり、厚くて口当たりの良いのが特徴です。
おかか
一流料亭でも使われる枕崎産の鰹と鮪をブレンド。丁寧に細かく削られた節を使い、ふわりと軽やかな食感に仕上げています。
カレースパイス
京風カレーから着想し、20種のスパイスをブレンドしたオリジナルカレースパイス。世界中から厳選された良質なスパイスを、絶妙なバランスで配合。香り高く仕上げられています。

【製法について】

たきものゑびすの商品は、素材を出汁醤油で炊き上げたシンプルな料理。
日本各地から良い素材だけを選び抜き、
本来の美味しさが引き立つよう、職人が手間ひま惜しまずつくっています。
旨みをしっかり出すために、丁寧に出汁を漬け込んでから使用する出汁醤油。
実山椒は下処理やアク抜きも手作業で行います。料理人にとって当たり前のことですが、
素材にひたむきに向き合いながら、鍛錬を重ねてより良いおいしさを追求しています。